空想散歩

モノクロームの街で空想の雲へ跳ねる

私の描く空間(せかい)に空を咲かせ腰かける

細い腕に溢れ出す

蜜吹き飛ばせば記憶(おもいで)に変わる

はらりと落ちる花弁

ほろりと流れる悲哀(かなしみ)の疵

メトロノームの音と空想の海を歩く

私の立つ水面(みなも)が波に打たれ崩れ出す

黒い床に散らばった

傷入れ替えれば静脈(あおすじ)に刺さる

するりと抜ける潮風　

さらりと流れる憎悪(にくしみ)の痣

モノクロームの街で空想の雲へ跳ねる

私の描く空間に空を咲かせ腰かける

モノクロームの街で現実の雲が泳ぐ

私のいる世界の空が枯れて崩れ出す