巷で噂の小型コンピュータRaspberry Pi上でopenFrameworksを動かしてみたので、その報告です。環境はMac OS 10.8.5(Mountain Lion)です。

Raspberry Pi

openFrameworks公式から出ている[Getting Start](http://www.openframeworks.cc/setup/raspberrypi/Raspberry-Pi-Getting-Started.htmlを参考に。

OSのダウンロード

Raspberry Pi公式からRaspbianというOSがあるので下記URLからダウンロードします。
http://www.raspberrypi.org/downloads

とは言ったものの、なんか上手くダウンロード出来ない上にクソ遅かったので、調べてみたらJAISTからダウンロードできるみたいです。
http://ftp.jaist.ac.jp/pub/raspberrypi/raspbian/images/
ここでは現時点での最新版の2014-01-09版をダウンロードしました。早くなるとは言っても、遅いものは遅いですがw

ダウンロードしている間、次の作業を進めておきましょう。

SD Formatter 4.0 for Macをダウンロード

SDアソシエーション公式から出ているフォーマッターをダウンロードします。
https://www.sdcard.org/downloads/formatter_4/eula_mac/

SDアソシエーションからフォーマッターをダウンロード

.pkgファイルがダウンロードされるので、それをいつもどおりに展開してインストールを完了させます。

SDカードをフォーマット

今回は東芝の8GBのSDカードを使いました。4GB以上であれば、なんでもいいと思います。

SDカード

さっきインストールしたSD Formatterを起動して、

Select Card
:disk1/x.xxGB/APPLE SD Card Reader Media
Format Option
:Overwrite Format
Specify Name of Card
:自分が分かりやすい名前。(自分は”Raspbian”としました。)

としてください。

SDカードのフォーマット

これでFormatを押すとフォーマットが開始されます。もし、ここでエラーが出るようであれば、SDカードの側面にあるLockスイッチが入っていないか確認して下さい。フォーマットも結構時間かかると思います。Raspbianがダウンロード完了して、フォーマットも完了するまで、お茶するなり、腹筋するなり、買い物行くなり、この時間を有効活用しましょう。

SDカードにRasbianを書き込む

とりあえず、MacにSDカードを指し、ターミナルを起動しましょう。

[code lang=text]
$ df -k
Filesystem 1024-blocks Used Available Capacity iused ifree %iused Mounted on
/dev/disk0s2 487546976 247571964 239719012 51% 61956989 59929753 51% /
devfs 188 188 0 100% 654 0 100% /dev
map -hosts 0 0 0 100% 0 0 100% /net
map auto_home 0 0 0 100% 0 0 100% /home
localhost:/WetAtlxraKJVvhTUoa8wmP 487546976 487546976 0 100% 0 0 100% /Volumes/MobileBackups
/dev/disk1s1 7630848 3360 7627488 1% 0 0 100% /Volumes/RASPBIAN</code>
[/code]

のように入力してディスクの一覧を見ると、/Volumes/RASPBIANがあることがわかります。このファイルシステム名/dev/disk1s1を覚えておきましょう。

マウントされている状態でOSを書き込むことはできないのですが、Macでは自動的にマウントされてしまうので、まずはマウントを解除します。SDカードの名前が表示されているので、それを選択し、上に表示されているマウント解除をクリックすると、マウントが解除されます。Finderのイジェクトボタンを押してしまうと、アンマウントではなく取り出しになってしまうので注意しましょう。

[code lang=text]
diskutil umount /Volumes/RASPBIAN
[/code]

再び、

[code lang=text]
$ df -k
[/code]

とすると、/Volumes/RASPBIAN/が消えていると思います。

さて、いよいよ書き込みです。書き込みにはddコマンドを使います。

[code lang=text]
$ sudo dd if=/Users/nmbakfm/Desktop/2014-01-07-wheezy-raspbian.img of=/dev/rdisk1 bs=1m
[/code]

(追記)bs=1mをつけると早くなるみたいです。

ここで、ifは先ほどダウンロードしたRaspbianのzipを解凍して出てくるimgファイルのパスです。ofは先ほどの/dev/disk1s1s1を削除し、raw deviceであることを示すrをつけたものです。このインストールにも時間がかかります。終わったら次のステップに進みましょう。

Raspbianの初期設定

まず、Raspberry Piにディスプレイを接続したりキーボード接続したりするのが面倒なので、Raspberry Piのipが分からなかったので、泥臭く、ディスプレイとキーボード繋ぐことにしました。するとこんな画面。

Raspbianの初期設定

とりあえず、Expand FilesystemでEnterキー。初期設定ではSDカードを2GBまでしか使えませんが、こうすることで全部の容量を使えるようになります。

次にChange User Passwordでデフォルトユーザのpiのパスワードを好きなものに変更できます。raspberryのままでよければそれでもいいでしょう。

Enable Boot to Desktop/Scratchはコマンドラインで操作するか、デスクトップで操作するかを指定します。今回はデフォルトのCommand Line Interfaceで十分なので、ここの設定は不要です。GUIで操作したければ、Desktopにしてもいいと思います。

Internationalisation Optionはタイムゾーンの設定だけしておきましょう。Change Timezoneを選択し、Asia->Tokyoを選択すると、日本標準時がRaspberry Piの時刻になります。

Advanced OptionではSSHなどの設定をしていきます。

Hostnameはネットワーク上でのRaspberry Piの名称です。初期設定ではraspberrypiになっていますが、好きなものに変更できます。

SSHはEnableにします。

だいたいこんなかんじなので、Finishを押してraspi-configを終了し、再起動をかけます。再起動をかけると、login id/pwを聞かれるので、pi/(設定したパスワード or raspberry)を入力します。

余ったUSBの無線LAN子機があったので、次に無線LANを設定しました。

[code lang=text]
$ sudo vi /etc/network/interfaces
[/code]

[code lang=text]
auto lo

iface lo inet loopback
iface eth0 inet dhcp

allow-hotplug wlan0
#iface wlan0 inet manual
iface wlan0 inet dhcp
#wpa-roam /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
wpa-conf /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
iface default inet dhcp
[/code]

と編集します。次にESSIDとPASSWORDを設定します。

[code lang=text]
$ sudo bash
# cd /etc/wpa_supplicant
# wpa_passphrase YOUR_ESSID your_password >> wpa_supplicant.conf
# ifdown wlan0
# ifup wlan0
[/code]

として、完了です。

このままIPアドレスでもいいんですが、IPアドレスがDHCPで振られていて変動して面倒くさいですが、固定を振るほどでもないので、host名を与えようと思います。

[code lang=text]
sudo cat /etc/hostname
[/code]

として、一番最初に設定したホスト名が表示されればOKです。違う名前が表示された時はviで編集してください。
同じく、

[code lang=text]
sudo cat /etc/hosts
[/code]

としたときに、127.0.1.1 your_hostnameという行が存在すればOKです。

次に、ローカルネットワークのホスト情報を発行したり、探したりするためにavahi-daemonをインストールします。

[code lang=text]
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install avahi-daemon
[/code]

インストールが完了したら、sudo rebootしましょう。

起動したら、同じ無線LANの下にぶら下がっているPCから

[code lang=text]
ping your_hostname.local
[/code]

としてみて、応答が返ってきていればOKです。

次からは

[code lang=text]
ssh pi@your_hostname.local
[/code]

とすることでアクセスできるようになります。

ちょっと思った以上に、Raspberry Piにアクセスするまでに時間がかかったので、今日はこのへんで。また後日、openFrameworksの導入までやりたいです。